
ずっと化粧品を販売する仕事に憧れていました。きっかけは、学生のころに百貨店で美容部員さんに呼び止められて化粧をしてもらったこと。肌の悩みにも親切にアドバイスをしてくれて、終わったときには気分がとても明るくなっていたんです。みんなに喜んでもらえるなんてステキな仕事だな、自分も誰かを元気にできるといいな、と思い、化粧品関連の仕事を希望しました。
最終的に、百貨店ではなくドラッグストアを選んだのは、のんびりしている私には向いているのかな、と思って。小さな頃から身近な存在だったので、自分がそこで働いていることをイメージできたことも大きかったですね。
しかし、実際に仕事をはじめるまで、お客様に化粧品をおすすめすること以外の仕事がこんなにたくさんあるとは思いませんでした。売場づくりからレジ、事務処理まで、業務の内容は本当にさまざま。ポップの書き方ひとつで売り上げが変わってくるから大変です。
美容チーフになって1年になりますが、まだまだ迷うことばかり。だから、こっそり他のお店を偵察にいったりしているんですよ(笑)。陳列が上手だったり、飾りが大胆だったり、参考になるところはどんどん取り入れるようにしています。私より若いチーフもいるので、刺激になりますね。上司からなんでも押し付けられるのではなく、ある程度任せられて自分なりのやり方でチャレンジできることが、おもしろいところであり、難しいところでもあると感じています。

私にとっての「その時」は、あるお客様を接客している時にありました。
最近になってようやく、自分なりの接客に自信を持てるようになってきましたが、実をいうと、接客はあまり得意ではなかったんです。なにを、どのタイミングで話すかなど、接客の仕方や呼吸はお客様ごとに違うのでとても難しい。最初に配属された新静岡センター店では、随分鍛えられましたね。流行に敏感な女性のお客様が多かったこともあり、商品の詳しい説明を求められる機会が多かったんです。
先日お見えになったお客様は、その当時に接客させていただいた方。敏感肌でお悩みということでしたので、その時は肌に優しいスキンケアシリーズをおすすめしました。「調子はいかがですか?」と声をかけさせていただくと、そのお客様も私のことを覚えていてくださって、「すごく良かったよ。ありがとう」とうれしいお言葉をいただきました。しかも、それ以来こちらの店に寄ってくださるようになったんですよ。お住まいに近いとはいえ、普段仕事帰りに寄るには新静岡センター店のほうが便利にも関わらず、です。このことはとても自信になりましたね。同時に仕事に対してのやりがいを強く感じるようになりました。

今の悩みは、裏方的な仕事が増えて接客の時間がなかなか取れないことです。社長にもよくいわれるのですが、接客こそが私たちの本来やるべき仕事。それが十分にできないと、お客様がどんなことに悩まれているのか、なにをお求めになっているのかを見失ってしまいます。だから、スタッフ全員が無駄なく機能するようにして、少しでも店頭に立つ時間をつくりたいと思っています。
「美容」というと、若い女性のお客様が多いと想像されるかもしれませんが、実際は赤ちゃんからお年寄りまで、ご相談を受けるお客様の年齢層は本当に幅広い。最近は男性のお客様も増えてきました。そんなお客様に「この前の商品、良かったよ」といっていただけると本当にうれしいですね。このあたたかな雰囲気、家族的なつながりは、ドラッグストアならではのものだと思います。私には、やはりこの仕事、職場が向いていたんだと思います。






